純情のち、S彼氏
授業が終わり、休憩時間になった。

(喉渇いたな)

私はさっき立花君がくれたお茶に手を伸ばし、ゴクンと飲んだ…のだけど。

「櫻井さん…それ、俺の、、」

立花君がオロオロと私に話し掛ける。

「え、え?」

ま、まじですか…?

「ごごごめんなさいっ」

私は真っ赤になりながら謝る。

わ、私…立花君と間接キ…うわぁぁあっ。

落ち着け落ち着け落ち着け!!

立花君も真っ赤になりながら、

「い、いいよ。そんなに謝らなくてもっ」

と私を慰める。

でも、周りにいた男子がヒューっと野次を飛ばす。

「立花、櫻井と間接キスしたー!」

「なっ、う、うるせぇよっ」

立花君はさらに赤くなる。

「立花、飲むのかよ?飲むのかよ?」

男子がまくしたてる中。

立花君が、大きな声を出す。

「飲むよ!!」

ゴクゴクとそのお茶を飲みほす立花君。

それをまた男子が冷やかす中で。

私が唇を指で触りながら赤くなってる事なんて。

きっと誰も知らないー…。

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