日記とか小説とか。
そういやあいつ、アリスの頬をぶった時も触れてやがったな・・・
さっさと殺してしまおう。
後処理が終わり、俺は立ち上がる。
後はあの野郎にこの音声を聞かせて絶望させるだけだ・・・
準備は整った。
早めに始末しておかないとまたゴミがくっつくからなぁ・・・
「アリス、大好きだ・・・」
そう言い自分の体を抱きしめる彼は男にしか見えなかった。
「アリス、今日だけ長時間体を借りるぜ・・・許してな。」
そう言い朝にこっそり鞄に入れておいたウィッグを被り、その辺で買った服を着た。
―――ここからが、本当の俺だ。
男装には見えないくらいの(生えた眉毛を除いて)イケメンが出来上がった。

「あーあー・・・おし。完璧だな。」
アリスは元々声が低いほうではないが、俺になるとどうしても低くなってしまうのだ。
あの男を俺のまんまで始末できると思うと、とてもむずむずした。
思わず笑みがこぼれる。
やっと、やっとだ・・・
アリス、今から記憶共有しような・・・
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