オレンジとレモン
はあ〜、
と大きくため息一つ。
せめて、席が遠ければよかったのに……。
放課後。
「亜弥〜、隼人!」
「麻理!!」
私は真っ先に麻理のもとへ行く。
……隼人のそばがうざかったから。
「置いてくなよ亜弥……」
小走りの隼人。
「亜弥」
「何っ?」
と振り返った先にいたのは、遼だった。
「一緒に帰ろう?」
「うん、いいよっ♪………二人とも、じゃーねっ」
私は麻理と隼人に手を振って、遼と歩き出した。