幼馴染、マネージャー、恋人。
「手ぬぐい借りてきたよ」


「ありがとね!…高沢、なんで誠の話題避けるの?」


高沢にはやっぱり直球勝負だ


「そりゃあ、凛に忘れて欲しいから」



え?



「そんな、言い方…っ!」

私は高沢から受け取ったばかりの手ぬぐいを思い切り床に叩きつけた


「直球で聞いたのあんたじゃん?最後まで聞きな」


さらっと言った彼女だけど、その言葉の続きはなかった


高沢は手ぬぐいを拾うと校庭に続く玄関を歩き始めた


「…私の中学の頃の友達も夜逃げした」

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