どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
*王子様


あの後、ホチキス止めを終わらせ

先生に提出しに行くと、すぐに帰っていいと言われた。


それから駅まで一緒に帰って

色々な話をして、ちょっといい感じになって来たんじゃないかと思った矢先に



「なんか、星野くんって彼女いるらしいよ」


これだ。


「だって、隣のクラスの子が

すごい可愛い子と歩いてたって言ってたもん」


「まじで?だから彼女いるのって聞いたら答えてくれなかったんだ」



ずーんと落ち込む私。

彼女いるならアピールしようもないじゃんか……。


顔を伏せていると


「心ちゃーん」

佐野くんはやって来た。



< 103 / 422 >

この作品をシェア

pagetop