どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
昼休みが終わると理沙がやって来て
「心が教科書忘れるなんて珍しい〜」
と言ってきた。
「忘れたんじゃないんだよね……
なんか無くなっちゃって」
「教科書なくなるって、めったになくない?」
「うん……でもさっき色々見たけどなくて」
「そっか、じゃあ出てくるまで待つしかないね」
「うん……」
そのまま2時間目を受けた私。
教科書はお昼になっても出てくることは無かった。
おかしいな……。
お昼を食べながら考え込んでいる時
「心ちゃん、ちょっといい?」