どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて



「俺といるといい事ねぇし

関わんない方がいい」


「そうじゃないでしょ!!」

理沙が持っている教科書で星野くんの頭を叩いた。


「一人なんだから守ってあげなさいよ

心の王子様になるぐらいしなって事よ!」


王子様……。


星野くんがそうであればいいのにと思う。


だけど、そんなのは自分勝手かもしれない。


自分が好きで一緒にいたんだ。

女子の目に気付いていても離れたくないと思ったのは自分。


そして、彼女がいるかもしれない星野くんに

そんなこというのは自分勝手だよね。


「みんな本当にごめんね。

話聞いてもらったらスッキリしたからもう大丈夫」





< 112 / 422 >

この作品をシェア

pagetop