どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて


「じゃあ、とりあえず先に上履き探しましょ」


「そうだな。」


「私と佐野は2階を見るから

星野くんと、心は1階の昇降口とかお願い」


理沙の言葉に頷き、手分けして探すと

一階に下りた時、星野くんは言った。


「悪かったな、本当」


「星野くんのせいじゃないよ」


こんな事を謝る星野くんにも申し訳ない気持ちになった。


「前もあったんだ、そんなような事

だから本当は一緒にいてほしくない」


前に言っていた言葉。


自分のことが好きな人が嫌い。


その本当の意味が分かった。

だけどね、星野くん


「そんな事言わないで……!」




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