どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
「じゃあ、俺用事あるから」
「あ、うん、また明日ね」
俺も行こう、っていいながら星野くんの後を追う佐野くんの背中を見てから私達は2人で帰ることにした。
「ねぇ、私としては今日気を利かせて2人きりにしたんだけど
どう?何かあった?」
ワクワクしながら楽しそうに聞いてくる理沙の期待を裏切っちゃうのは本当に申し訳ない。
「私、今さっき星野くんに告白した」
「ええっ!!ちょっとどういう事?
なんで!?さっきめっちゃ普通だったじゃん」
私の急な言葉に驚いている理沙。
「うん、なんか思わず言っちゃったような感じだったから
助けてもらって王子様みたいに見えて勘違いいてるんじゃないかって言われた」
「何それヒドイ!何か言わなかったの?」
「その通りなのかなあって……」