どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
「なぁ、平気?何もされてねぇ?」
心配してくれる。
本当にいい友達を持ったなって思うの。
「大丈夫だよ!」
「そっか、良かった〜
何かあったらすぐ言えよ?
俺、心ちゃんの王子様になるから」
その、決め顔に苦笑いする。
佐野くんは私がキャンプの時庇ってから何かと助けてくれるんだ。
借りは返す主義だ、なんて言ってたけどもう十分返してもらったよ。
「そーいやさ、心ちゃん」
??
すると、おちゃらけていた佐野くんが一転真剣な表情になった。
「昨日、翼と何かあった?」
「昨日……」
思い出されるのは告白しかない。