どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
「今度の日曜日」
「え?」
小さすぎてよく聞こえなくて聞き返す。
すると星野くんはまた小さくつぶやいた。
「どっか行く?」
今度はしっかり聞こえたその言葉に私は目を輝かせて返事した。
「……行く!行く」
どうしよう。
すごく嬉しい。
どちらかというと受け身な彼。
きっと私からデートも誘わないと行けないものだと思ってたから
本当に嬉しかった。
「喜びすぎだから」
気付けばぴょんぴょんと体が跳ねてしまう。