どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
「何ぼーっとしてんだよ、行くぞ次」
「うん。」
自然と繋がれた手を見つめて思う。
もっと、もっと見てみたい。
星野くんの色んな表情。
心の内側。
もっと見せてほしい。
この時の私は、
少し彼の内側に入っていけたと思っていた。
しばらく色々なお店を見てまわっていると
そろそろ疲れてきて休憩することになった。
「どこ行こうか……」
「んー」
そんな事を考えていた時
ピリリリリリー
星野くんの携帯のポケットから電話音が鳴り響く。