どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
「でもさ、心ちゃん。
行かないでほしいなら行かないでって言ってもいいと思うぜ?
もっと自分に素直になったっていい
心ちゃんがそんなに溜めこむ必要ないんだから。」
佐野くん……。
キーホルダーを探しながらも目が潤む。
これじゃあ、うまく探せない。
「溜めこむのはよくアリマセン
何かあったらさ、俺ら友達なんだからすぐ話してくれよ!」
佐野くんはとても人の気持ちに敏感だ。
だから部長になれた。
だから佐野くんの周りはいつも人であふれてる。
「ありがとう佐野くん」