どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
「いいの、またいつでも行けるから」
新しく出来たのなら、そうそう潰れない。
行こうと思えばいつでも行けるから
今は星野くんの気持ちを優先させたい。
それに、彩花ちゃんに会ったら星野くんの気持ちも分かるかなって思ったから。
「ごめんな……」
私の頭をポンポン撫でる星野くん。
人前なのに、彼はたまに大胆な事をする。
「ううん」
こんな切ない顔よりも
笑っている方が好き。
それから午後の授業を受けて放課後になると
私たちは行く準備をした。
「ねぇ、彩花ちゃんは何が好きかな?
お見舞いになるもの買って行きたいんだけど」