どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて


「翼っ〜来てくれたのっ!

すごい嬉しい」


そうやって柔らかく笑う彩花ちゃんがいた。

相変わらず女の子っぽくて可愛いなぁ。


すると、星野くんの後に続いて入ってきた私を見て

あっ、という反応をする。


「この前会った子……渉の彼女?」


「違う、俺の彼女だよ」

「初めまして、心です」


その瞬間、彼女は落ち込んだ表情を見せたけれど

すぐに笑顔に戻って自己紹介を始めた。


「初めまして彩花ですっ、

今日は来てくれてありがとう

ゆっくりして行ってね」


「うん、あ……これ食べて下さい」
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