どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて


私が好きになったのは彼だから。


代わりなんていない。


いくら星野くんに顔がそっくりだって

性格が似てたって


星野くんじゃなきゃ、恋に落ちないから。


「私の好きな人は、翼くん……

他の人じゃダメだめ……なの」


小さな声で、でもしっかりと答えた。


代わりなんていないんだって。

彼じゃなきゃだめなんだって。


すると、それを聞いた彩花ちゃんは私を怒鳴り出した。


「都合いい事言わないで!!

心ちゃんには他にいるでしょ?

ほら、渉だっているじゃないっ、あいつなら顔もいいし

性格だって悪くないでしょ?」



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