どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
病院の外の隅っこに立って彼を待っていると
星野くんは15分くらいしてやって来た。
「ごめん、やっと離してくれた」
「うん……」
顔、見られないや。
「何かあった?」
私の様子に気付いたのか星野くんは問いかけてくる。
その優しい声に私はかけよって抱きついた。
ぎゅうー
「星野くん……」
「わ、どした?」
彼の温もりを感じれば安心する。
すぐ近くにいるんだって
今目の前にいるんだって思えてほっとする。
「タピオカ飲みたい……今飲みたいよ……」