どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
私が知らない星野くんの時間があって
その時間を共有していた。
幼馴染ってだけでその関係は強くて特別で
そんな中に、私が入って行ける気がしないんだ。
「どう、だったの?」
「お見舞い行くみたい……」
「そっか」
理沙は小さくつぶやくと、今度はお弁当を食べながら
元気に言った。
「今日は一緒に帰ろうか
周ちゃんも部活でいないし、たまには寄り道でもどう?」
「うん、行く!」
こうやって周りに救われている。
だから、私だけが暗い顔でいたらダメだよね。