どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて


不安になることなんて、ないんだよ。

キーホルダーが無くたって星野君は

私のことを考えていてくれるから。


授業を受けて、放課後がやってくると

星野くんはすぐに私のところに来た。


「行こうか」

「うん」


そう言って教室を出る星野くんの後に続く。

今日私を呼びだしたってことは何か言われるのかな?


でも、最後になるかもしれない。

もしかしたらこの日が終われば

星野くんは途中で帰ってしまう事がなくなるかもしれないんだ。


不謹慎な期待を抱えながら

バスに乗って病院に向かうと

星野くんはバスの中で手を繋いできた。


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