どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
昨日彼女はあんなにも悲しい顔をしていたのに
今日は俺に笑顔を向けた。
この笑顔が好きだ。
だけど最近は悲しませてばかりだと思う。
昨日も心は、カバンを持って病室を走り出した。
ーー
ーーー
「心」
走り出した彼女を追おうとドアに向かう
しかし、
パシンー
「嫌……っ行かないで!」
俺は彩花に腕を掴まれた。
「あの子の所に行っちゃ嫌だ!!
翼も気付いてるでしょ?
あの子は翼とは違うんだよ、全部持ってるの
あんな子に翼の気持ちなんて分かるわけないよ」