どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
すると、突然横から現れて声をかけて来たのは
明るい茶髪で、制服を着崩したチャラそうな人だった。
「ういっす!確か……心ちゃんだよね?
俺、佐野渉。コイツのダチな~
よろしく」
初対面なのに名前で呼んで、ベラベラと話せてしまうところはすごいけど
やっぱりチャラい人なんだって思う。
私は少し苦手なタイプ。
「よろしく、佐野くん」
少し笑って挨拶を交すと、さっそく佐野くんは私達の関係性について聞いてきた。
「で、で
2人はどんな関係?何つながり?」
「うるさいお前。
委員会が一緒なだけ」