どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて



「…………。」


だからって教える義理はねぇけど。


「お前もさ、そろそろ決意して

心ちゃんの王子様になってやんなきゃダメなんじゃねぇの?

彩花のこともさ、ほっとけばいいじゃんお前が一緒にいる必要ねぇんだから

じゃないと誰かに取られんぞ」


本当に、渉の言う通りだと思う。


だけど、それが出来ないんだ。


「昨日彩花にちゃんと言ってきた

もう必要以上に行かないって」


「おう、」


「これからはちゃんと心を大事にする」


「おう」


渉にそう言うと、俺は席に戻った。


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