どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
*どうして教えてくれないの?
【松山心side】
星野くんと別れた私はご機嫌だった。
『お前を大事にする』
そう言ってくれたから。
彩花ちゃんの所には必要以上行かないって言ってくれたから。
だから、次の日
あんな話を聞くことになろうとは思いもしなかった。
「え……?」
朝、深刻な顔で理沙に聞き返す。
どうか、この話は私の聞き違いだと言ってほしい。
「だーかーら!見たよってその彩花って子
昨日、隣町まで買物頼まれた時に見たんだよ~
星野と一緒にいたから間違いないと思う。」