どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて


「教えてほしかったよ……」

彩花ちゃんの口からではなくて

星野くんから聞きたかった。


辛い時、守ってあげられる彼女でいたかった。


私がそう言うと、星野くんは小さく謝る。


「ごめん……」


そして


「でも、それって言う必要あるのか?」


ズキー

星野くんの放った言葉は私を傷付けるものだった。


「ないよ……、ないけど……」


傷付いたのは私の方なのに

なんで星野くんがそんな顔をするの……?


「ないけど……っ、

星野くんが悲しいって思ってる時に

何かしてあげられないのかな?

助けてあげたいって思うのは……っ

迷惑なのかな?」

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