どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて


この日だけは特別なものにしたいから

髪型も洋服もいつもとは違う感じにして大人っぽくなるようにした。


星野くん、気に入ってくれるかな?


「行ってきまーす!」

「はーい、楽しんできな」


いつもは朝から遊ぶけれど、今日は夜の7時に待ち合わせ。

だって夜景が目当てだから。


お母さんもこの日のこの時間に出るってことで

気付いてるよね?


鼻歌を歌いながら、駅前の大きなツリーがある所に行く。

ツリーが見えてくると、その迫力に私は声を漏らした。


「キレイ……っ」


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