どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて


「でも……!」


誰に言われても、この気持ちは曲げない。

それが私の星野くんに対する愛だから。


「待ちたいの、今日は大切な日だから

きっと星野くんは来てくれる」


寒さで決心が揺らぎそうになる。


だけど、好きって気持ちはいくらでも人を強くする。


例え寒くて震えていても、

たとえお腹が空いても


いくらでも待ってられるから。


真剣な目で佐野くんを見つめたら彼は言った。


「そっか、じゃあ俺も一緒に待つよ」


心強かった。

一人でいるより数倍温かい。
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