どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
*私、ズルいんだ
あの後、私は屋上を飛び出して、走った。
教室に戻れば
もう式は始っているため教室には誰もいなくて
零れる涙をそのままに
私はカバンを持つと学校を出た。
走って、走って、
どこに行くでもなく
その事実から逃れるように私は走った。
走って逃げれば、何かが解決するわけでもないのに。
ドサー!
視界がぼやけているのに
全力で走った私は途中で、石につまずいて原っぱに思いっきり頭を打った。
「痛い……」
けれどそれ以上に心が痛い。
私から出る涙は止まること知らず
ポロポロと流れてく。