どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
*もう俺には何も出来ない
【星野翼side】
クリスマスイブの日
俺は大好きな彼女を傷つけた。
待ち合わせの30分前
準備をして、俺はあるものを持って出かけようとしていた。
その時、電話が鳴った。
嫌な予感がして、携帯のディスプレイを見てみると
やはり彩花からだった。
今日は絶対に行かない。
そんな強い誓いを持って彩花に伝えようと電話にでると
向こう側から聞こえてきたのは声ではなかった。
「もしもし、」
「……っば、さ」
ガチャガチャと携帯がぶつかっている音がする。