どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて


2人きりの時


『大きいクリスマスツリーの前でキスしよう……

恥ずかしいけどね、この日のキスは特別なものになるんだよ……っ』


そう言ったお前を絶対に楽しませてやろうって思ってたのに。


俺は結局、行けなかった。

結局またここにいる。

そしてまた、アイツを傷つけた。


「あれ、翼ここにいてくれるの?」


あんなに楽しみにしてくれたお前に

彩花とキスした俺が行けるかよ。

心の前になんか行けるかよ。


お前が言う、大切なキスはもうなくなった。


そしたらもう、何もかも


どうでもよくなった。


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