どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
渉はそこまで言うと話し出した。
過去のことを。
「中学の時の部活は、お前はキャプテンで
俺が部長だった。
お前は俺に平気で部長向いてるなんつってたけど
心底ムカついたよ。
俺がキャプテンをやりたかった事も知らずに平気でそんな事言うんだから
本当悔しかったよ、
いつもお前は俺の上をいく
欲しいものも、好きな人も全て手に入るんだ
でもそのクセ大事にしない。
その姿勢がすっげぇムカつくんだよ!」
そして、もう一度俺の胸倉をつかむと言った。
「分かったか、俺の気持ち
話すのは今日限りだ。
お前とはもう……絶交する」