どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
その時は特に何か言うわけでもなかったけれど
頻繁に私を遊びに誘ってくれて、電話だってしてくれる。
それは理沙なりに気遣ってくれているんだと思う。
そして佐野くん。
冬休み中一番会っていたのは意外にも佐野くんだった。
2人で映画に行ったり、公園で遊んだり、
電話だってかかってきた。
きっとあの時は、すべて佐野くんに話したから心配してくれているんだろう。
その気持ちは本当に嬉しかった。
だけど
「心ちゃん、好きだよ」
大胆に気持ちを伝えてくるようになった佐野くんには
少し戸惑っていた。