どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて


私の消しゴムを上に高く投げ、キャッチしてから答える。


「遊んでんの。」


カッコイイ仕草をして、何を言うかと思ったら……

全然カッコよくない!


「でもさ~今いないんだよね。

一途になりたいって思うくらい好きな人。


それくらい好きな奴が出来たら俺大変よ

その子の王子様になっちゃうもん。」


チラリと私を見て言う。


あ、また私のことバカにした。

きっ、と佐野くんを睨むと佐野くんは


「おー怖い怖い」

と言って自分の席に戻っていった。


「嫌ね~チャラい男は

やっぱり周ちゃんが一番の彼だわ」



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