どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて


「心、起きて!心っ」


気付いたのは、授業が終わってしばらくたった時だった。


理沙がしきりに私を呼ぶ声で目が覚める。


「大丈夫?

もう放課後だよ」


「ええっ!もう!?」

どうやら古典が終わった後もずっと寝てたらしい。

慌てて起きた私は周りをキョロキョロと見つめると


「今日委員会でしょ?」

「そう!星野くんは?」


「先行ったよ~」


つれないな。
なんてのんきなこと言ってる場合じゃない。

委員会はあと少しで始まる時間だ。







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