どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて


「星野翼くんです……」


緊張する。

もともと、人前で話すのは得意ではないのに

こんな大胆なこと、勢いでしてしまうなんて

やっぱり恋ってすごい感情だ。


「おっと、また星野くんか

居ますかー?星野くん」


周りはざわざわとざわつき始める。

しかし、数分経っても彼は出てこなかった。


もういないかもしれない。


そう思った時、


「星野くん、見つかったよ~」


委員の人が彼を引っ張りここまでやってきた。


ステージに上がってくる彼の顔は

髪で隠れていて分からなかった。


「さあ、松山さん思いをどうぞ」


向き合った。

目があった。
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