どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて


彼はそう言って真剣に私を見た。


星野くんは言う。


自分は弱かったと。


何かを守る時、失う覚悟ができていないと

人は守れないと。


それはずっと幸せでは気付けない話。

何かがなければ分からない話。


「はい……」


私は返事をして彼を見た。


もう一度、


もう一度2人で愛を伝えたい。



それは物語のように、簡単ではないけれど


物語のように、素敵な話だからー。


< 397 / 422 >

この作品をシェア

pagetop