どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて


俺は渉の隣に同じように寝そべった。


「…………」


「…………」


お互いに何も話さない。

ただ、この空間がなつかしいと思った。


小さい頃もよく、こうして色んなとこ寝そべったよな。


「なぁ、

どうしたら親友に戻ってくれる」


一番最初に話を切り出したのは俺だった。


心は俺たちのことをただの友達じゃないと言った。


たぶん、ただの親友でもないんだと思う。


「ムリ、お前とは絶交したし」


2人して、空だけを見てお互いの顔は見ない。

それは少し話しやすい環境だったりする。


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