どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
「うん!」
久しぶりに2人きり。
ちゃんと話せるかな、緊張しないかな。
私たちは手を繋いで校舎を出た。
「ねぇ、ねぇどこいく?
翼くん」
「行きたいとこあんだけどいい?」
「うん」
行きたい所?
どこだろう。
翼くんから言うことはあまりなかったから
少し不思議についていくと
ついた場所は駅前の大きな広場だった。
「ここ……」
半年前、今私たちの立っている目の前には
クリスマスツリーが立っていた。
寒くて悲しいクリスマス。
私が不安気に星野くんを見たとき
彼は言った。
「やり直させてほしい」