どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
さすがに買い物に付いて来てくれた人に荷物まで全部持たせちゃったら本当に申し訳ないよ。
そうやって歩きだすと彼は
私の横からすっと手を伸ばして荷物を取ってくる。
「あ、」
「もらい」
星野くんは私の両手から
買い物袋を奪うと彼は無邪気に笑った。
ドキンー。
心臓が大きく胸を打つ。
カッコイイ人がモテるのは
心臓をドキリとさせる回数が多いからなんだろうか。
あっけにとられていて、先を進んでしまった彼を小走りで追いかける。