どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
そして、彼に追いついてトンっと軽くぶつかると
私は星野くんから買い物袋をとり上げた。
「じゃあ、4分の1っこ。」
全部はやっぱり出来なくて、
1つの袋だけ持たせてもらうと
「ふっ、やっぱお前面白いヤツ」
そうやって笑った。
彼は意外とよく、笑うんだ。
学校ではあんまり笑顔を見せないけれど
話せば意外とよく笑う。
「ねぇ、クレープとか食べてから帰らない?」
もっとその素顔を見てみたいって思う。
もっと、もっと
一緒にいたい。