どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて


私にそう言って携帯を開き電話をする星野くん。


「うん、うん。

でも今は無理……

は?分かったよ、今行く」


ピッっと電話が切れた音とともに

星野君は携帯をしまい私に言う。


「悪い、急用できたから先帰る」


慌てた様子でで荷物を持って


「また」

というと星野くんは走って駅の方に向かってしまった。


行っちゃった……。


しかも、荷物を全部持って。


「持つって言ったのにな……」


急に用事が出来てしまったことを残念に思いながらも今日はいい日だなっと空を見上げた。





< 52 / 422 >

この作品をシェア

pagetop