どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて


ガラ―!


「あら、おはよう」


保健の先生はイスに座っていた。


「頼んだものかしら?」


「あ、はいそうです!」


「助かるわ~誰もやってくれなかったら


どうしようかと思っちゃった、本当にありがとねっ!」


いえいえ、なんて言いながらもこんなに感謝されると少し誇らしくなる。

チラリと隣の彼を見ると、彼は無表情で買い物袋を先生に渡した。


「星野くんもどうもありがとう」

「いえ、」


やっぱりクール。

笑う時以外は感情を表に出さないのかもしれない。


そんな事を考えながらも教室を出てると星野くんは言った。


「昨日さ……」




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