どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
「何だよ~お前
じゃあいいし他のヤツに頼むから」
ピシャリと言われた東野くんは何も言えなくなったのか、少し怒った顔をして帰って行った。
良かった……仕事を押し付けられないで。
「ありがとう、星野くん」
でも正直、意外だったなぁ。
彼が助けてくれるなんて。
優しい一面があることは知ってるけれど
めんどくさい事には関わらなさそうだし……。
「別に、前の借り返しただけ」
そう言って先に歩きだす星野くんは
冷たい態度をとってるわけじゃないってことを私は知ってる。
お礼を言われると少し照れる星野くん。
彼の別に、は私にとって嬉しい言葉。