どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて


「痛っ~い」


加減してパスをくれてたといえどサッカーボールは堅くて

顔に当たるとけっこう痛い。


「わりぃ、大丈夫か?」

心配そうにやって来た星野くんを見上げると


「ぶっ、」

星野くんは私の顔を見て吹きだした。


「ちょっと、何で笑うのよ!」


「だってお前、顔泥ついてる。」


肩を揺らして笑う星野くんに口を膨らまして怒る私。



「星野くんのせいなんだからね!」


「悪りぃって、ほら……」


ドキんっー

その瞬間、私の頬に手をあてこする星野くん。

< 77 / 422 >

この作品をシェア

pagetop