どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
「痛っ~い」
加減してパスをくれてたといえどサッカーボールは堅くて
顔に当たるとけっこう痛い。
「わりぃ、大丈夫か?」
心配そうにやって来た星野くんを見上げると
「ぶっ、」
星野くんは私の顔を見て吹きだした。
「ちょっと、何で笑うのよ!」
「だってお前、顔泥ついてる。」
肩を揺らして笑う星野くんに口を膨らまして怒る私。
「星野くんのせいなんだからね!」
「悪りぃって、ほら……」
ドキんっー
その瞬間、私の頬に手をあてこする星野くん。