どんなに涙があふれても、この恋を忘れられなくて
何……?
慌てながらも見ていると女の子が感情的になっているのが分かる。
「色んな人と付き合って
私達のこと、何だと思ってんの?
人の心も分からない最低男っ!!
あんたなんかいなくなればいいのに!!」
そうやって、女の子が手をふりかざした時
私はいても立ってもいられなくなってとっさに止めに入った。
「やめて……!
そんな事言わないで!!」
私は女の子の手をぎゅっと掴んで言う。
「佐野くんは最低なんかじゃないよ
こんな大勢で囲んで暴力するなんてヒドイよ
言いたいことがあるなら一人ずつ言おう?ね?」
そうやって説得したつもりだったのに
その言葉は逆に火をつけてしまったみたいで
「関係ないヤツが出てくるな!!」
ビンタする手は私に向いてきた