シークレット・ガーデン
シートに腰掛け、理亜の頭を撫でながら、真彩は理亜の髪の毛が湿っぽくなっている事に気が付いた。
汗掻いちゃってる……
真彩はハンドタオルを取り出し、理亜の柔らかな髪の頭を軽く拭ってやった。
司の家に着いたら、お願いしてお風呂を貸してもらい、理亜を湯できれいにしてやろうと思う。
でないと、湿疹が出来てしまいそうだ。
ママバッグには、理亜の2着分のベビー服がいつも入っているから、1枚を寝巻き代わりにしようと考える。
紙オムツは、あと2枚しかなかった。
川崎に着き、司の車に乗せてもらったら、どこかコンビニでも寄ってもらうように頼まなければならない。
自分は着たきり雀でも、構わない。
昔は、司のTシャツをぶかぶかの寝巻き代わりにしていたこともあったけれど、渚の手前、もうそんなわけにもいかないだろう。
予想外の司からのメール。
司は娘の渚に、自分や理亜のことを話しているらしい。