シークレット・ガーデン
「一瞬、何が起きたかわかんなかったんだけど、私、海で溺れたんだ、と思ったわけ。
そしたらね。頭の中に今日一日の出来事が、ぱあっとコマ送りみたいに頭を駆け巡ったの。
……優美子と逢って、ティーラウンジでお茶して、蘭を観に行って。
そしたら、司と再会して、その後、優美子とお腹はち切れそうになるまでブッフェで食べて。
エステマッサージでとろけちゃって…
司と2人でうどん食べ行って。
しまいには、海で転んで、超久しぶりに司にお姫様抱っこされちゃうなんて!
なんて忙しい一日なんだろう!」
「……もうすぐホテルに着くから」
タオルを顔に押し当て、けたけたと笑い続ける真彩に、司は少し困惑していた。