シークレット・ガーデン


早速、真彩はバスルームに入り、シャワーを浴びることにした。


「俺、地下のランドリーに行って真彩のスカートとブラウス、洗濯してくるよ。…ブーツも乾かさなくちゃ…

とりあえずシャワー終わったら、電話くれる?」


元カノとはいえ、裸の女性と壁一枚隔てた同じ部屋にいるのはまずい、という考えなのか、司はそんなことを言う。


鍵さえ掛ければ、なんてことのない話なのに。


「乾燥が終わるまで、ランドリーで待つ気じゃないよね?時間掛かるよ。

私のことは気にしないでいいから。
洗濯機のスイッチ押したらすぐに戻って来てよ」




真彩は髪をタオルで拭きながら、シングルベッドの1つにどさり、と腰を下ろした。

服が戻るまで、司が自分の黒いTシャツを真彩に貸してくれた。


去年の夏の初め、光俊と喧嘩をして、家出をした時みたいに。


あの時は理亜と渚がいたのに、ものすごく司を男として意識していた気がする。










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