シークレット・ガーデン
『私、本当に好きな人に巡り合うまでは大事にしたかったの』
真彩が司の腕の中で言うと、司は
『そうなんだ。真彩、ありがとう』
と言って微笑み、その長い指で、真彩の濡れた髪を撫でてくれた。
あんまり信じて貰えなかった気がして、真彩はちょっぴりがっかりした。
確かに真彩のような女の子が23歳にして初めてというのは、ちょっと信じ難いかもしれない。
直接な交合はなくても、真彩の身体は、男の愛撫を充分に知っていた。
だから、意外とスムーズに司を受け入れることが出来たのだった。
「…真彩、待って」
ふいに光俊が立ち止まった。
はっと真彩は我に返る。