シークレット・ガーデン
少し、アブノーマルだと思ったけれど、結局、光俊の願いを断りきれなかった。
実は、こういうのは初めてじゃなかった。
新婚ホヤホヤだった頃。
会社から帰宅した光俊は、『これ』と言って小さな紙包みを真彩に寄越してきた。
その包みは、なんと花柄フリフリのエプロンで、『新妻の裸エプロン』をやってくれと手を合わせて懇願され、仕方なくやったのだ。
それは光俊の中学生の頃からの夢だったという。
ここぞとばかりに光俊がいろんなポーズを取らせるから、真彩は恥ずかしくて仕方なかった。
エプロンを着けたまま、ベッドの上でいつもの行為をするのは、すごーく奇妙な感じで、真彩には、なぜこんなことで光俊が興奮するのかよく分からなかった。
そして、まだ密かに光俊は、『セーラー服』というもう1つの夢を胸に秘めていたのだった。
その日と決めた金曜日の夜。
会社から帰ってきた光俊は、ものすごく張り切っていた。
風呂から上がったあと、仕事のカバンから、コンビニで買ってきたと言って茶瓶の栄養ドリンクを取り出し、
「真彩も飲めよ」と1本くれた。
寝室のダブルベッドの脇に置いた大きな紙袋には、真彩の高校時代のセーラー服と光俊の高校時代の小豆色の運動ジャージ上下が入っている。