イケメンルーキーに恋をした
翌日の放課後。
あたしはHR終了後いつものように部室に向かった。
だけど、足取りが重い……。
今日もあのふたりが衝突したらどうしよう。
練習試合も近い。
それなのに、チームがまとまらずにバラバラのままだったら試合どころじゃない。
どうにかしないと……。
そう思うのに、何もいい考えが浮かんでこない……。
「遅い」
力なく部室のドアを開けると、白いユニフォームを着た田尾くんが棚に寄り掛かって腕組みをしながらこちらを見ていた。
あたしは田尾くんから目を逸らし、「……ごめん」と謝る。
「もうみんな体育館行ってますよ?」
HRが終わってすぐに教室を出たつもりだったけど、部員の方が先だったんだ。
色々準備しないといけないのに……。